佐賀学ブックレット⑦
佐賀藩の医学史
著者 青木 歳幸
日本の西洋医学の源流ともいえるカスパル流外科を伝えた日本人の一人・河口良庵(唐津市出身)。シーボルトからオランダ医学を学び、奥医師にも任ぜられた伊東玄朴(神埼市出身)。ドイツ医学の導入を決定づけ、日本の近代医学制度の創設に貢献。第一大学区医学校(現東京大学医学部)の初代校長にもなった相良知安(佐賀市出身)。牛種痘法の成功と藩費による無料の種痘制度を導入や医師国家試験ともいえる医業免札制度の開始など、人材・制度ともに日本の医学の近代化をリードし続けた佐賀藩。その歴史を俯瞰し、佐賀藩が近代医学形成に果たした役割を明らかにする。 著者略歴
- 青木 歳幸
アオキ・トシユキ - 1948年生まれ。佐賀大学地域学歴史文化研究センター特命教授。日本医史学会理事。
【主要業績】
『江戸時代の医学』(吉川弘文館、2012年)
『伊東玄朴』(佐賀大学本丸歴史館、2014年)
『佐賀医人伝』(共著、佐賀新聞社、2017年)
『天然痘との戦いー九州の種痘』(岩田書院、2018年)