菊畑茂久馬と〈物〉語るオブジェ
編 福岡県立美術館
雄弁なオブジェたち反芸術の旗手として活躍した菊畑茂久馬が、「沈黙の時代」に制作した夥しいオブジェ群。この「新たな自然」であり「原器」にして「夜の時間の産物」そして「玩戯」でもある現存するオブジェ100点を収録。制作の〈根底〉と対峙する。「ある日ひょんなことから内部に転がり込んで来た物たちが、肉体の被膜をはぎとってひらひらと飛び立っていく。物の怪たちよ、その火柱を吹き上げる記憶にくらべて、なんと矮小な作品たちよ、制作よ、発表よ」(『戦後美術の原質』より)
著者略歴- 福岡県立美術館
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