よみがえる「ハムレット」

正しい殺人/死者の復讐

ハムレットの苦悩とは何か? 『ハムレット』悲劇の本当の主人公=復讐者は誰か? 常識に従い読み進めることで、すべての謎とシェイクスピアの創作意図が明らかにされる。かつて誰も語らなかった真実を説き明かす、最後の『ハムレット』論。「400 年前のロンドンっ子は、活字で読むのではなく、耳で聴いていたのだ。そのほうがはるかに真実を看取し得るものだ。ましてロンドンっ子は、訳文ではなく自分の母国語でこの劇を聴いていたのである。すぐにこの物語の真相に気づいたに違いない。とはいっても、事実を拒否し、見せかけで生き、そして死んでいくという物語である。誤読され得る要素を本質的に含有していることも否定できない。『オセロー』や『マクベス』に見られる悲劇の激流と比べると、かなり遊び心の横溢した作品のようである」(終章より)

著者略歴
坂本 祐介
サカモト・ユウスケ

よみがえる「ハムレット」

四六判 上製/320頁
定価 2200円(本体2,000円)
ISBN 978-4-87415-668-1
C0095
2008年5月発行

キーワード:
カテゴリー: 文学・記録