教育労働運動を語り継ぐ

「教育勅語」に基づく皇民化教育、その否定から出発した戦後公教育は、国家権力による攻撃にさらされてきた。「教育3法」改悪から「中教審」路線まで、教育労働者のたたかいの軌跡を辿る。子どもの貧困化、教師の非常勤化という現実のなかで、“たたかい”はあるか!?
著者略歴
梶村 晃
カジムラ・アキラ
1932年生れ。福岡県の小学校、中学校の教員として勤務。福岡県教職員組合執行委員長を1992年に退任。九州・沖縄平和教育研究所代表、中国人強制連行・強制労働事件福岡訴訟を進める会代表を務めるなど、多くの市民運動に参加。
目次

天皇の臣民としての子どもたちと教育
戦争前夜という教育の現状/憲法九七条の削除をめざす自民党の意図/日本の近代公教育と人権/教育現場への将校の配属/「神の国発言」のはじまりは
新憲法の成立と教育
新憲法と教育基本法の制定/朝鮮戦争と教育「教え子を再び戦場へ送るな」の誕生
五五年体制下の教育労働運動
勤務評定反対闘争/教育課程の自主編成運動/福教組の教科書採択への取り組み/教育の国家統制の強化と教師たち/勤評反対闘争の終結
「中教審路線」の登場と教育労働運動
「全国一斉学力テスト」反対闘争/「中教審」路線と高校の多様化/「二・一スト」禁止からストライキ権奪還へ/マル生運動から右翼的労働戦線の再編成
危機のなかの労働組合の現実から
「たたかい」はあるのか/戦後教育の転覆という現実――そこにある課題
広島・長崎を礎に
平和教育の創成記/苦難の道程、行政との対決/平和教育の意義

(一部抜粋)


教育労働運動を語り継ぐ

四六判 並製/232頁
定価 1650円(本体1,500円)
ISBN 978-4-86656-005-2
C0037
2017年5月発行

キーワード:
カテゴリー: 教育