「もしドラ」現象を読む
著者 江上 哲
2010年に爆発的な売り上げを記録し、映画、アニメ、漫画と様々なかたちで取りあげられた『もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの『マネジメント』を読んだら』。その「もしドラ」現象に潜む様々な問題点を4つの章に分けて分析。それらを踏まえ、最後の章でマネジメント教育や大学での経済学教育などの問題点を発展的に捉える。「もしドラ」の「人間主義的マネジメント」の陳腐さと、その背後に潜む日本社会が抱える様々な問題を鋭く抉る。
著者略歴- 江上 哲
エガミ・サトシ - 1948年、福岡県に生まれる。博士(商学)。1998-1999年ジョンズ・ホプキンス大学政策研究所客員研究員。九州国際大学教授を経て、現在、日本大学経済学部教授。著書に『流通経済の基礎分析 商業とマーケティングから見る現代社会』(1992年、海鳥社)『なぜ日本企業は「消費者の満足」を得られないのか』(1999年、日本経済新聞社)『現代流通のマクロ分析』(1996年、ミネルヴァ書房)共著に『現代の消費と流通』(1993年、ミネルヴァ書房)『現代日本の流通と都市』(1993年、有斐閣)『流通経済から見る現代 消費者本位の流通機構』(2003年、ミネルヴァ書房)監訳にレスター・サラモン著『NPOと公共サービス 政府と民間のパートナーシップ』(2007年、ミネルヴァ書房)がある。
はじめに
第一章 マニュアル的な「もしドラ」の構成
第二章 「もしドラ」の人間主義的マネジメント
第三章 単純な「もしドラ」のマーケティング論
第四章 「もしドラ」と危険な「自己啓発セミナー」との共通点
第五章 「もしドラ」現象の底流にあるもの
参考文献
あとがき
(一部抜粋)