風流暮らし

花と器
福岡で最も美しい通りとされる「けやき通り」。その町づくりを手がけた建築家は、週末、佐賀県・三瀬村の築120年の古民家で過ごす。1日の始まりは七輪での炭おこし。掃除をし、湯を沸かして茶を入れる。友人たちを出迎えて里山を散策、季節の移ろいを楽しむ。そして、そこに彩りと深みを加える生け花。
人生を豊かにする風流暮らしへの誘い。
著者略歴
福永 博
フクナガ・ヒロシ
歴史や文化、伝統から学び、理解したものを継承しながら、社会や地域に必要なことが何かを考え、その上で、そこに住む人、使う人の立場に立った「建築と街づくり」を実践している。
田村 理恵
タムラ・リエ
アロマセラピー、アーユルヴェーダと茶道を通じて自然と調和する心地よい暮らしのセミナーを開講。デイ・ケア施設などで高齢者の心身ケアに携わる
目次

はじめに
生け花と建築と街づくり
 建築に生け花の手法を用いる
 建物と建物の間に広場をつくる
花器との出会い
 花と器
 出会いと「花と器の十二カ月」
 三瀬会の花いけ
風流暮らし
 里山の孤独と歓び
 三瀬の遊び
 私の風流暮らし
 風流暮らしの道具
花いけと三瀬の四季
 冬 一月・二月・三月
 春 四月・五月・六月
 夏 七月・八月・九月
 秋 十月・十一月・十二月
建築の美、花の美
その一
 日本の建築は木と土の壁、屋根でつくられる。
 花の組み合わせは二種類を基本とし、「すっきり」を重んじる
その二
 建築は糸だるみで屋根を自然に溶け込ませる
 花は自然のもつ緩やかな曲線を有効に用いる
その三
 建築は良否を問わず、環境を作り続ける
 いけ花においてまず重視すべきは、花と器の調和、そして場
その四
 建築は光と影で時間と空間を表現する
 光と影の美しさは花の楽しみを広げる
その五
 建築をデザインする
 花をデザインする
おわりに


風流暮らし

A5判 並製/128頁
定価 1870円(本体1,700円)
ISBN 978-4-87415-870-8
C0097
2012年12月発行

キーワード:
カテゴリー: 文学・記録