漱石の新婚旅行

漱石と鏡子の家庭生活は、福岡県内を巡る新婚旅行から始まった。
明治29年9月1日、熊本を出発し、福岡(香椎宮・筥崎宮)太宰府天満宮・二日市温泉・久留米・船小屋温泉を巡る5泊6日の新婚旅行。ほとんど「破滅的」と言われることもある漱石夫婦の家庭生活。その実相を、熊本時代の漱石の暮らしに焦点を当て、多角的に照らし出す。
著者略歴
小宮 洋
コミヤ・ヒロシ
1943年、福岡県生まれ。福岡教育大学卒業後、福岡県内の高校で国語教師を勤める。退職後は、ピアノ教室に通いジョギングを楽しみながら、漱石研究を続けてきた。また、月2回、福岡刑務所の受刑者に国語(古典)を教えている。
目次

第一章 漱石の新婚旅行
裏長屋式の珍な結婚式
俳人の錚々たる者
新婚旅行十句
ありがたきは王妃の殺害
太宰府天神の芙蓉
温泉と禅寺
ひどく不愉快
第二章 漱石のヒロイン鏡子
天上の恋
地上の愛
一題十五句「恋する女」
女としてはえらい人
奥さんは型破り
漱石のヒロイン鏡子
第三章 漱石と小天温泉の女
鏡子「自殺未遂」
結婚二年、五月の危機
小天温泉の女
奥さんがやかましくて
小天日帰り旅行
ヒステリー発作の爆発
漱石熊本を去る
第四章 作家漱石の誕生へ
鏡子のラブレター
留学後の誤算
弔いに鯛を送る
従軍行
打死する覚悟である
夏目先生は封建的

あとがき
主な参考文献


漱石の新婚旅行

四六判 並製/260頁
定価 1870円(本体1,700円)
ISBN 978-4-87415-948-4
C0095
2015年6月発行

キーワード:
カテゴリー: 文学・記録