進行性神経難病ALSとの共生を模索する一内科医の手記
臨床・研究に没頭する日々の中、難病が医師を襲う。筋萎縮性側索硬化症(ALS)だった。発症後3〜5年以内に呼吸筋マヒにより死に至るとされるなか、奇跡的に13年目を迎えた元内科医がその人生を振りかえりながら、ALSの発症から介護のありよう、そして「病・死の受容」との格闘を綴る。内科医の視点から見た詳細な「ALS病歴日誌」を付した。
著者略歴
川﨑 晃一
カワサキ・テルカズ
1936年、福岡市博多区に生まれる。九州大学医学部卒業。1969年、九大大学院医学研究科単位取得。医学博士。1969年、九大医学部附属病院助手へ就任後、1973年から2年間、米国国立衛生研究所(NIH)へ留学。1981年から九大健康科学センター教授。その間、留学生センター長および健康科学センター長併任。また、2国間共同研究などでローマ大学に3回短期留学。2000年、九州大学定年退官、九州大学名誉教授に。同年、九州産業大学教授就任、2007年同大学定年退職。「日本高血圧学会」功労会員、「日本時間生物学会」名誉会員、「日本病態栄養学会」名誉顧問。日本栄養・食糧学会賞受賞。西日本文化賞(団体)受賞。『血圧モニタリングの臨床』(編著、医学書院)、『食と健康』(編著、学会センター関西)』、『生体リズムと健康』(編著、学会センター関西)、『高血圧が気になる人の食事』(監修、NHK出版)、『ヒマラヤの自然誌』(分担、東海大学出版)、『食塩と高血圧』(分担、日本医学出版)、『今日のサプリメント』(分担、南山堂)など編著書他多数。
目次

はじめに
おもいで
幼少期の思い出
国民学校時代ー空襲・疎開・終戦
附属中学校時代
修猷館高校時代
大学時代
医師・研究者として
人生の選択
助手・副世話人時代
2人の息子の誕生、そして母の死
アメリカ留学
二内科での臨床・研究
健康科学センターへ
イタリア留学
日本とネパールの共同学術健康科学調査
「シンデレラボーイ」ーアルジュン少年
補完代替医療
留学センター長・健康科学センター長
病と共に生きる
ALS発症
九産大における第三の人生
吾れ唯足るを知る
鹿助荘で過ごす
有料老人ホームへ
介護を受けるということ
私の夢……
病む人の気持ちを
人工呼吸器の選択ー延命措置について
死の受容
終焉期を迎えて
終わりに

ALS病歴日記


絆

四六判 上製/214頁
定価 1650円(本体1,500円)
ISBN 978-4-87415-871-5
C0095
2013年1月発行

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カテゴリー: 文学・記録