1973年『天鼓』(思潮社)で第23回H氏賞受賞した一丸章。10代から60数年に及ぶ詩歴と多方面に影響を与えた活動に比べ、生前に刊行された詩集は2編と異常に少ない。本書ではその貴重な詩集『天鼓』、『呪いの木』(葦書房)の2編を収録。未刊行詩編と詩論・随筆を収めた。脱戦後詩の契機となった『天鼓』から40年。いま初めてその全貌を現す日本人の普遍的私詩。