菅原道真、宗像正氏の娘・菊姫など、罪なくして葬り去られた者たちの怨念は、祟りとなってこの世に現れ、恨みを晴らす。「怨霊」の跋扈を福岡に追い、正史の裏側に潜むこれらの伝承に託された庶民の密やかな思いを探る。