佐賀学Ⅲ

佐賀をめぐる「交流」の展開
佐賀は世界の窓口だった。中近世における中国・西洋の文化の受容と交流。

中世、松浦党の拠点はどう築かれたか。近世の日中交流はいかに行われたか。幕末期、鉄砲や医療などの新技術への対応はどうしたのか。近代、海外への飛躍や郷土意識はいかに形成されたのか。海外文化の窓口であった佐賀と佐賀人を論ず。
著者略歴
伊藤 昭弘
イトウ・アキヒロ
1971年生まれ。佐賀大学地域学歴史文化研究センター准教授。副センター長。(佐賀大学「交流」プロジェクト代表)
【主要業績】
『藩財政再考――藩財政・領外銀主・地域経済』(清文堂、2014年)
「近世後期の藩領国における資本循環構造と藩財政」(『歴史学研究』885、2011年)
『古文書にみる鍋島直正の藩財政改革』(佐賀大学地域学歴史文化研究センター、2015年)
目次

中世における「交流」と地域
中世松浦地方の港湾地と領主拠点全 宮武正登
近世的御用商人の成立――戦国期佐賀地域の鉄砲調達を例に 鈴木(宮島)敦子

融合する文化
日中交流の現場とその遺産――『存誠長崎筆談』の世界 井上敏幸
小城藩主・鍋島直能と江戸の林家一門――咸臨閣を舞台とした交流 中尾友香梨
若き日の古賀穀堂――中国古典の受容に着目して 伊香賀隆

西洋の衝撃
幕末佐賀藩の小銃調達と「拝領買」 伊藤昭弘
『診察御日記』にみる西洋医学治療 青木歳幸
復古神道とキリスト教――肥前の事例から 三ツ松誠

近代の〈佐賀(人)〉
森永太一郎と伊万里及びアメリカ 山本長次
戦時期佐賀の郷土雑誌に関する一考察――「郷土精神」と県人会 鬼嶋淳


佐賀学Ⅲ

A5判 上製/316頁
定価 3300円(本体3,000円)
ISBN 978-4-86656-001-4
C0021
2017年3月発行

キーワード:
カテゴリー: 歴史・民俗