神の変容を追う鮮烈な仮面紀行。「豊饒の神・大地の神」としての田の神、「境の神・道ひらきの神」としての猿田彦。仮面文化の古層を訪ね、九州を旅する著者は、祭り囃子に同化し、草木の声や風の音を聴き、峠に立つ。そこは遙かな神々の原郷である。