コラム◎ 大濠の季節 補遺 勝瀨志保

穀雨 こくう 4月20日

当日も昼前から恵みの雨、次の節気は立夏だからもうすぐ夏に突入する。大濠は都心の緑地といえども、冬と夏の入れ替わりがめまぐるしく展開している。大型の水鳥はほとんど姿を消し、動きの速い小型の鳥たちが大勢やって来た。朝早い時間帯は林の下、石垣に囲まれた広場に美しい声が響き渡る。少し前までイソヒヨドリがあちこちから声をあげていた。シロハラは冬鳥だけれど、相方を見つけようとか旅立つ前にみごとな抑揚で啼く。
そして最近やって来た美声の持ち主がキビタキ。アラカシがお気に入りなのか、下枝を渡りながら声を響かせる。居る場所は木陰で暗いけれども、鮮やかな首から胸にかけての黄色は隠しようがない。

オオルリだって負けてはいない。石垣に囲まれた場所に陣取って、さえずりをこだまさせる。濃紺の背に白い腹、姿の美しさでも群を抜く。同じ瑠璃色を持つルリビタキだが、こちらは雌で色も声も控えめで愛らしい。

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