仏師と訪ねる九州の仏像1
著者 高井 そう玄
魅惑の仏像を発見する。仏師の確かな目を通し、仏教伝来の地、九州各地の寺院を探訪。初めて明かされる秘仏、名仏の魅力のすべて。1体を24枚を超える写真で紹介する。
「私にとって『九州の仏像』出版は悲願でありました。この九州の地には、秘仏とされるものなど名仏が数多くあります。しかし、そのほとんどが知られていません。なんとかこうした仏たちを紹介したいと思っていました。(略)もう一つの困難があります。肝心の仏様の撮影があります。仏師としては四方八方からの撮影が望まれます。撮影ともなれば、仏様に触れなくてはなりません。秘仏や、国宝、国の重要文化財になっているものも数多くあります。仏様一体ずつの了解をお寺にいただき、こうしたことを乗り越えてこの出版ができました」(「あとがき」より)
釈迦如来(東妙寺・佐賀県神埼郡吉野ヶ里町)
日光菩薩(福岡市美術館東光院仏教美術室)
聖観音菩薩(医王寺・熊本県八代市)
持国天、多聞天(円通寺・佐賀県小城市)
阿弥陀仏三尊<銅製>(善導寺・福岡県久留米市善導寺町)
著者略歴
- 高井 そう玄
タカイ・ソウゲン - 京仏師。昭和23年、京都生。京大仏師・松久宗琳に師事し、琮玄の名をもらう。昭和60年に一乗院仏像彫刻所を福岡に開所。平成四年に造仏した木彫福岡大仏(16.1メートル)の制作ビデオ(NHK)がイギリスの大英博物館に所蔵。福岡市天神の安国寺の仁王像(総高4.5メートル)を完成させるなど、全国の寺院の仏像・仏画を造物修復。また、九州各地にて仏像彫刻、仏画教室を主宰。京仏師1200年の技を今に伝えている。編著に『円山派下絵集』全5巻(三村推古書院)、『慶派-時空を超えて 仏を彫る』(海鳥社)、『仏師に聞く仏像彫刻教室』『仏師に聞く仏像彫刻室 続』(共に青幻社)、『仏師と訪ねる九州の仏像1』(全5巻予定、海鳥社)