九州コリアンスクール物語
著者 片 栄泰
激しく、真っ直ぐに生きた、ある「在日」の青春。 極貧生活、仲間、ラグビー、そして思想教育。優等生から一転、喧嘩三昧の日々を送り、卒業時には「学校創立以来、最悪の学生」へ。何が彼を変え、何を守るために彼は戦ったのか。「私たちの時代、死者が出なかったのが唯一の救いだろう。私は日高生を殴ることにより、また日高生から殴られたことで、当時の朝鮮学校を、陰で守ったのだという自負心を密かに持っている。でも、もうこりごりだ。私自身は朝鮮学校に行ったことを後悔はしていないが、これから生まれてくる孫たちが朝鮮学校に入ることを、その親たちに強制するつもりはない。この日本の中で『朝鮮人・韓国人』としての自負心を持って生きていってくれれば、それでよいと思っている。私たちの世代か、その次の世代か、はたまた孫の世代には、きっと統一しているだろう。」(本文より)
著者略歴- 片 栄泰
ヘン・エイタイ