「時は長しほろぶるものの安けさを夕日にすきて光るすかんぼ」。土屋文明といえば誰しもまずその植物詠を思うであろう。角川文庫版歌集から植物名の明らかに出ている歌を拾いあげて分類した、文明短歌への恰好の手引き。