九州の港と唐人町
著者 森 勝彦
対外交易に熱心な領主層を背景に、華人系唐人・ポルトガル・オランダ・イエズス会などの勢力が複雑に絡み合い、国際色豊かな港が現出した九州。戦国期から近世初頭にかけて大名・領主や禅宗系寺院が関係した港の中から、唐人町や唐人の存在が確認できるものを取り上げ、地籍図・絵図・空中写真などの図版と史料からその成り立ちと変遷をたどる。 著者略歴
- 森 勝彦
モリ・カツヒコ - 1953年鹿児島県生まれ。東京教育大学文学部卒業。筑波大学大学院歴史・人類学研究科博士課程単位取得退学。2001年北京大学城市環境学系留学。現在、鹿児島国際大学国際文化学部教授。専門は東アジアの歴史都市の交通・通信・交易・管理とその景観保存に関する歴史地理学的研究。
[主要著書・論文]
『中華郵便局の歴史地理』(単著、中国書店2012)『不管地の地政学―アジア的アナーキー空間序論―』(単著、中国書店2019)「上海の港湾施設空間の近代と再開発」『鹿児島国際大学国際文化学部論集』18-3(2017)、「天津の港湾施設空間の近代と再開発」同19-3(2018)
港と唐人町の分布
唐人町の形成過
ゲートウェイの港と唐人町
坊津/那覇久米村/博多と平戸
湾口の港と唐人町
口之津/山川/根占
沿岸航路の港と唐人町
伊倉/市来/加世田小松原/東串良
城下町の港と唐人町
大分・臼杵/熊本・人吉・佐賀・福岡/国分/都城/鹿児島/麓集落と唐人町
鎖国の港と唐人町
長崎/阿久根
引用・参考文献