日之影の無縁墓は語る
著者 渡部 智倶人
祖母・傾山系の奥地に眠る 二百数十基の墓碑群。それらは鉱山中心の生活圏が存在した証しである。甲斐出身の初代採鉱権者、備前牛窓からの出稼ぎ人、そして女郎墓のこと。墓銘と菩提寺の過去帳を照合するなかで見えてきた事実とは。
著者略歴- 渡部 智倶人
ワタベ・チグト - 大正12(1923)年、長崎市に生まれる。昭和17(1942)年、官立旅順医学専門学校に入学。応召、新京第一陸軍病院に勤務。シベリア抑留生活をへて昭和22年に帰国。昭和23年、九州大学医学部皮膚泌尿科へ入局。医学博士。『マイカーで行く九州山歩き』『マイカーで行く九州百山峰』(共に葦書房)、『ある医学徒の青春』『日之影の無縁墓は語る』(共に海鳥社)などの著作がある。