中世・近世博多史論
著者 川添 昭二
中世-文物の出入を担った国際都市。近世-侍の町/商人の町の双子都市。鎌倉時代の博多禅寺、蒙古襲来、大内政弘の九州経営、堺との対比、正史・地誌編纂を含む福岡藩文化史、日蓮宗寺院などの側面から中世・近世の博多・福岡の実相を総体的に捉える。政治・社会・文化・宗教史の枠を超えた地域史研究の新たな指針。
著者略歴- 川添 昭二
カワゾエ・ショウジ - 1927年3月、佐賀県に生まれる。1952年、九州大学文学部史学科(国史)卒業。1969年、九州大学文学部助教授。1975年、九州大学文学部教授。1990年、福岡大学人文学部教授(1997年3月まで)。現在、九州大学名誉教授、文学博士。
まえがき
「博多」、「福岡」、本書のあらまし
一 中世の博多と堺
二 対外関係と博多禅寺
三 蒙古襲来と博多
四 『正任記』に見える大内政弘の博多支配と寺社
五 天正六年六月の博多職人史料について
六 福岡藩文化史の構想
七 博多における日蓮教団の展開
八 筑前における日蓮教団の展開
九 『黒田家文書』刊行の意義
十 近代二話
初出一覧
あとがき
地域史研究回顧
総索引
(一部抜粋)