大宰府と万葉の歌

新元号決定後、全国から多くの人が引きも切らずに訪れる太宰府。そのお目当ての一つが、「梅花の宴」のジオラマである。このジオラマの制作に携わった著者が、宴の衣装や食、宴の舞台となった場所、歌を通した万葉人の心情、万葉歌を生み出した大宰府の風土を解説する。 太宰府を知るためのバイブルとも言われる『太宰府発見 歴史と万葉の旅』(2003年初刷発行)に加筆し、再編集した1冊。
著者略歴
森 弘子
モリ・ヒロコ
大学卒業と同時に太宰府天満宮文化研究所に奉職。その後、古都大宰府保存協会、太宰府市教育委員などを経て、現在、太宰府発見塾塾長。編著書に「さいふまいり」「宝満山歴史散歩」「太宰府紀行」など多数。
目次

梅花の宴
新元号「令和」発表
大宰府文化の象徴・梅花の宴
詠まれた和歌とその周辺
甦る梅花の宴
旅人邸 梅花の宴の開催地はどこ?
筑紫歌壇の歌

万葉歌碑めぐり
万葉の散歩道
万葉の歌碑めぐり
梅花の宴にちなむ歌碑
大伴旅人と沙弥満誓
蘆城の駅
旅人の気概と望郷の念
妻を亡くした哀しみ
子等を思ふ歌
愛する人との別れ
大宰府こそ万葉のふるさと

風水都市
山河を城とした一大防衛都市
古代山城の防衛網
なぜ「水城」なのか
水城の城門と官道
籠城・防戦が目的の大野城
四王寺山と仏教
「四神相応」の地
日本最初の風水都市
大宰府の鬼門除け・宝満山
「鬼門」の思想
大宰府の条坊
天下の一都会

遠の朝廷
大宰府の成立と白村江の戦い
東アジアとの接点
もう一つの都
道真公の造語「都府楼」
大宰府の役割
大宰府の役人たち
西の丘蔵司・東の丘月山の漏刻
官吏の養成機関・学校院
貢上染物所
三本の石碑
大宰府史跡の危機
再建されていた政庁
大宰府の終焉
創建期の建物
都府楼の甍たち
九州の総督府・大宰府
大宰府の客館


大宰府と万葉の歌

A5判 並製/146頁
定価 1760円(本体1,600円)
ISBN 978-4-86656-057-1
C0095
2020年1月発行

キーワード:
カテゴリー: 歴史・民俗