さかなやの四季
著者 梶原 得三郎
どう生きるのか、そのことを暮らしの中で考える。35歳のときに松下竜一氏と出会い、豊前火力発電所建設反対運動を担う。海面埋め立て阻止行動で逮捕され、37歳で失職。さかな屋となる。環境への権利を問う闘いを展開してきた著者が「闘いの日々」と暮らしを綴る。
著者略歴- 梶原 得三郎
カジワラ・トクサブロウ - 1937年、大分県下毛郡上津村(現・中津市本耶馬渓町)に生まれる。1956年、中津南高を卒業して、住友金属小倉製鉄所の日雇い臨時工となる。約六年後に正社員。1972年、35歳のとき、火力発電所の反対運動に立ち上がった松下竜一と出会い、以後、さまざまな市民運動をともにする。1974年、海面埋め立て阻止行動で逮捕され、37歳で失職。その後、さかな屋(18年)、私立短大学生寮管理人(18年)を経て、72歳で無職となり、現在74歳。
さかなやの四季
編者緒言 松下竜一
一九七五年
さかな屋になりました/焚火の輪
一九七六年
山の神祭り/猫柳など/なぜ、まだ反対するのかと問われて/番外の記(今井のり子)
一九七七年
イノシシ/講組/年間所得/田舎の酒盛り/若奥さん/被告であることとさかな屋であること/番外の記(清水泰)
一九七八年
健脚の老人たち/未来を直視せよ/ドンド焼き/「過激派」ということ/
一九七九年
猟師/異変への不安/春田起こし/有罪判決/環境権裁判の判決を前に/
一九八〇年
八〇年への覚悟/つらら/猫柳刈り/街頭署名
一九八一年
イノシシの肉/発電所の煙突/高校入学/番外の記(梶原玲子)
一九八二年
不況の風/父逝く/最後の行商
もう立って寝るしかありません あとがきにかえて
傍からひとこと 梶原和嘉子
三つめのあとがき 梶原玲子
ボラにもならず
養家/世の海原へ/二〇歳前後/恋文/結/出会い/住民運動へ/環境権裁判/着工阻止/手錠腰縄で/獄中生活/豊前海戦裁判/行商/学生寮に住み込む
思いがけない贈り物 梶原和嘉子
あとがき 梶原得三郎
刊行に寄せて 宮村浩高(一部抜粋)